先日、大切なお友達から糸賀一雄先生のDVDを頂きました。その中で「発達というものは縦だけではない。横の広がりがある」という言葉がありました。
今から10年位前、『支援の標準的な流れ』みたいなものを考えたことがありました。人それぞれなのは大前提だけど、おおむねこういうプロセスを踏んで支援をしていけたらいいんじゃないか、というもので
① 先の見通しをもてるように・・・といった支援をする
② 他者とコミュニケーションをスムースに取れるようにするために・・・な支援をする
と言った感じで、段階を踏んで支援をしていこう、といったものでした。
その時周りの人たちからは「言うてることはなんとなくわかるけども…」といったビミョーな反応が返ってきました。なんでイマイチな反応ばかりなんだろうか、と思う気持ちと、どこかで自分の考えにも違和感をもつところもありました。
糸賀先生が意図するところとは違うかもしれないのですが、小池はそのお言葉を「人はやはり人と人とのつながり、その中でも安心感や信頼の中で育つものなのだから、そこを忘れてはいけないよ」というふうに受け取りました。
個人の内面の発達が、周囲の人たちとの関係を変化させる、ということもあるかと思います。でもそればかり追ってしまって、頑張ろう頑張ろうとし過ぎてしまうと、どこかで行き詰ってしまうのではないか、現実として自分自身は行き詰ってしまったように感じています(支援者としてもそうですし、人間小池聡としてもそのように思っています)。
横の広がり、周りの人たちとのつながり、そこから頂ける安心感や励まし、お互いにエンパワメントしあうような関係性の中から、意図したものではないかもしれないけどいつのまにか個人の縦の発達がある、というくらいの方が確かな歩みを進められるのではないかと思いました。
縦の発達が不要とは思っているわけではなくて、そこを急ぎ過ぎるよりも、横のつながりを大切にしていれば縦もついてくるわ、くらいで自分はやっていけたらな、と感じています。
10年前とだいぶ考え方も変わったんだなぁ…とDVDを見た後に思ったのですが、その自分があったから今の自分があるとも思います。無駄なことでは決してなかったのだろうし、10年前の自分も大切にしていけたらと思っています。