🎍本年もよろしくお願い致します🎍

 遅くなってしまいましたが、明けましておめでとうございます🎍本年もなにわの里をどうぞよろしくお願い致します☺

 なにわの里で本格的な対策を始めたのが昨年の3月でしたので、もうすぐ1年になります。この1年、入所施設やグループホームの利用者さんたちはご実家に帰宅することができず、生活の流れが一変しました。調子を崩される方がたくさん出るだろうな…と思っていたのですが、そこまで大きなことはなく皆さん穏やかに過ごされている、という印象を受けています。

 帰宅が楽しみでないはずがありません。大好きなお父さんやお母さんたちに会えるのは、何よりの楽しみだと思います。大きな楽しみがなくなっているのは確かだと思うのですが、全体の雰囲気としておおむね穏やかに過ごしておられます。個人的は「驚愕」のレベルでこのことを受け止めています。

 今日、食堂で配食当番をしているときに、食パンに一生懸命ジャムを塗っている利用者さんがおられるのに気づきました。偏りなく本当にきれいに塗っておられるのです。きれいに塗り終わって、嬉しそうにパンを食べておられました。
 自分だったらテキトーにジャムを塗って、パッとパンを食べてハイ終わり、次は…という感じになってしまうと思うのです。でもその利用者さんはきれいにジャムを塗ることに集中し、うまくいったことにやりがいや嬉しさを感じ、嬉しそうにパンを食べておられました。
 
 穏やかに過ごせている理由が少しだけわかったように感じました。自分が現場にいたころに「もう、そんなんええやん・・・」と思っていた(なんなら途中で止めてしまっていた)利用者さんたちのこだわりポイントや、いつも行う行動。自分が勝手に「価値や意味があるのだろうか」と思ってしまっていた行動によって、世の中が大きく不安げに変動しているときでも利用者さんたちは穏やかさを保つことができているのではないか、と感じました。

 効率や生産性の高さを最優先に求める価値観の上では、「意味のない行動」とされるかもしれません。でも、「穏やかな気持ちを持てることを大切にする」という価値観の上では、無くすことのできないかけがえのない行動なのだと思います。そして、その行動は世の中がどう変わろうと、コロナ禍で自粛を求められようと、変わるものではありません。“不変的な、かけがえのない行動によって穏やかさを保つことができている”ジャムをきれいに塗っておられた利用者さんは、そのことを教えてくださったのだと感じました。

 何を当たり前のことを言っておるのだと言われるかもしれないのですが、このコロナ禍において、どんなことに価値を感じ、どんなことを大切にしていきたいか、自分自身もう一度考えていきたい、と思っています。(小池)

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