前回ホンタニさんが紹介して下さっていた「iPodを使った表出コミュニケーション支援」ですが、始まったのは今から12,3年くらい前のことです。iPodの画面上にスタッフの顔写真や絵カードが並んでおり、それらを組み合わせて画面をタップすると、「○○さん(スタッフ名)、お茶下さい」といった音声が流れる、といったものです。
私も当時現場にいて、Kさんのご実家にも伺ったことがありました。ご実家にアルバムがあり、お母様が学生時代のスキー合宿の写真を見せて下さいました。自分はそれまでKさんの笑顔をあまり見たことがなかったのですが、写真の中のKさんは本当に嬉しそうにニコニコしながら映っておられました。
そして、このiPodを使った支援を始めると、本当に嬉しそうな顔でスタッフとやりとりをされていました。「ちゃんと自分の言いたいことを伝えられる」という自信をもってコミュニケーションできることが、こんなに嬉しいことなんだ、と感じました。Kさんのニコニコとした顔をみて、こちらも元気を頂けたのを覚えています。
そんな支援をチームで実践できたことは、自分にとっても素晴らしい思い出です。対人支援の仕事は、たいへんなこともたくさんあります。でも、利用者さんが「こんなことができるようになった」と喜ばれる、それを見てこちらも素直に嬉しくなる、そんなシーンに出会えると、やっていてよかったなとじんわり思えるお仕事だと思います。(事務員 こいけ)
(写真は、今日の花壇の様子です)
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